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2006年12月12日

第3回 インドシナ鉄道社屋

オレンジ色の屋根が陽射しに映える
オレンジ色の屋根が陽射しに映える
名所ベンタン市場の傍で

 ホーチミン市の観光名所、ベンタン市場近くのロータリーに面して古めかしい建物がある。ガイドブックには載っていないが、威厳のありそうなその姿を目にすることは多いはず。

 

見上げるほどに立派な建物
見上げるほどに立派な建物
栄光の日々

 ここはフランス領時代、インドシナ半島全体の鉄道網を司る、インドシナ鉄道の社屋として使用されていた。1940年ごろにはサイゴン〜ランソンを結ぶ南北縦貫鉄道が完成しており、さらに中国の昆明とハイフォンを結ぶ国際鉄道、滇越鉄道も整備されていた。

旧サイゴン駅とは?
 近くに駅もないのになぜ鉄道会社の社屋があったのか――そんな疑問も浮かぶが、かつてベンタン市場前に、サイゴン駅は存在した。

 現在の9月23日公園一帯がそれである。駅は市場とともさぞかし賑わっていたに違いない。

フランス領時代に撮影された写真。建物に変化は今もない
フランス領時代に撮影された写真。建物に変化は今もない

 この駅を中心に、サイゴン〜チョロン間の市電、サイゴンとメコンデルタのミトー、北方のゴム園地帯ロクニンへ行く鉄道が走っていたのが、フランス領時代なのである。

 サイゴンは、昔、鉄道の走る街だったというわけだ。

 

鉄路の夢、再び
 建物には現在、ベトナム鉄道総公社傘下サイゴン旅客輸送会社が入る。ベトナム全土で鉄道の老朽化が著しく、また都市交通機関の不足は解決が急がれている。ホーチミン市では、サイゴン〜ミトー間の鉄道敷設も新たに計画が建てられている他、都市鉄道の整備案も日本のODAを使用する形で実現しそうだ。

 サイゴンが再び鉄道の街になる日、それはそう遠くないのかもしれない。 

(VietnamGuide.com)

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