対日輸出
インドネシアが先行していた対日冷凍エビ輸出、近年ベトナムの伸張は目覚しく、2004年には対日輸出シェアで約23%を占め、トップに立った。このエビの年間輸出額は約5億ドルで、日本市場はベトナムの水産物の巨大輸出市場となっている。なおこの養殖エビとはブラックタイガーである。
生産地
一大養殖地としては、ベトナム最南端のカマウ省が有名で、広大なマングローブ地帯を擁する同省はエビ養殖で全国随一である。同省の郊外にはエビの看板を掲げた卸売業者の他、養殖用の池が多く見られる。また南部ホーチミン市の場合、水田をエビ養殖池に転換させる方針を持つなど、エビ養殖は国策的な側面が強い。
展望は
今後ベトナム産エビは輸出促進のために安全性への配慮が求められる。2006年9月、日本向けのベトナム産冷凍エビから食品添加の認められていないニトロフラン類およびクロラムフェニコールが検出、50%検査を受けた。その後10月、日本は100%検査に踏み切った。この巨大市場を失いかねない事態に、ベトナム側の危機感は強い。