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2008年05月22日

越米の元パイロットが再会

 米国の元空軍パイロットで、1970年代初めにベトナムでの戦闘に参加したダニエル・エドワード・チェリー氏は、1972年4月16日の戦闘で彼を攻撃したミグ機のベトナム人パイロットに会いたいと願っていた。VTV 1のテレビ番組『別れなどなかったかのように』で、これが実現した。

■米パイロットが見たミグ
 その日、米軍機はハノイ上空での爆撃のため戻ってきた。チェリー氏と数人のパイロットがミグを追跡していたが、ハノイ上空は分厚い雲に覆われ、条件が悪かった。番組の冒頭で映し出されたのは、チェリー氏のベトナム機撃墜を再現したドキュメンタリーだ。

 不意に「ミグ発見、2時方向、4,000フィート上空を右へ旋回中」と叫ぶ声が聞こえた。ミグが雲を突っ切って視界に入ってきたため、チェリー氏は急いで高度を上げた。一方ミグは速度を落として高度を下げ、彼の視野に飛び込んできた。彼はミサイルを発射したが命中せず、即座に2発目を発射したが、またもや外れた。

 「むかついたね。そのときまでそんなミグを見たことはなかった。すぐ目の前にいて、打ち落とすチャンスはあったのに、自分の飛行機が言うことをきかなかった」とチェリー氏は語る。チェリー氏と護衛機は5発のミサイルを失い、6発目にようやく右翼に命中、ミグは炎上した。

 炎の中からパラシュートをつけたパイロットが現れ、彼はその時、黒い戦闘服を着て足をまっすぐ伸ばし降下するベトナム人パイロットの姿をはっきり見た。

 この戦闘は、チェリー氏の心に深く刻まれた。彼の人生の中で、初めてミグを撃ち落したからだ。

 その後1972年6月に彼はベトナムの戦場を去り帰国、現在に至っている。彼は上級大佐となり、現在は孫もいる。だが36年前のあのパイロットが忘れられなかった。

 「あれは誰なんだろう。あの後生き残ったのだろうか。今もまだ生きているだろうか。結婚しているのか、子供は何人いるのか、といつも考えていた」と彼は言う。

■ミグが見た米戦闘機
 ミグ21戦闘機パイロットグエン・ホン・ミー氏はゲアン省出身。1965年、ハノイ経済大学1年生のとき、空軍幹部がパイロット採用にやってきた。

 「受かるとは思ってなかった。私は体が小さく50kg、応募者が非常に多く、体格が良く健康な人も落とされていた」。だが彼は北部の優秀な青年120人に選ばれ、ソ連で飛行機の操縦を学び、彼を含む19人がミグ21の課程を卒業した。

 「早く卒業して、祖国の防衛に貢献したいと思っていた。1968年3月に卒業し帰国した後、2日間の休暇を取っただけで隊に戻った」とミー氏は語る。

 ミー氏は、ゲアン省上空でRF101機を撃墜したことで1972年にホー・チ・ミン記章を授けられている。それは、1972年にベトナム空軍が撃墜した最初の米戦闘機だった。6年間祖国の上空を防衛する中で、彼は敵の戦闘機を2機撃ち落している。

 1972年4月16日の戦闘について、ミー氏はこう語る。

 「その日出撃したとき、最初に16機、その後8機見えて、合計24機だった。他の部隊もいたが、空港が違いノイバイ空港は私と同僚のフオンだけ。私が発見したときには距離約15km、指令部が出撃許可を出し、フオンを呼んで警戒させ、私が突撃した。敵は16機、私たち2人は突撃するしかない。私が急旋回すると、フオンは『1号機どこだ、見えないぞ』と言っていた」。

 彼は前方の小グループを追いかけて被弾し、指令部はパラシュートで脱出するよう叫んだ。パラシュートが外に出ようとしたとき、防御ネットが開き、手足が押さえつけられた。しかし防御ネットが動かず、外に出るときに両腕を骨折した。操縦する紐を探したが見つからず、やむを得ず自由落下で森の中に降りた。

■友人として固い握手を交わして
 ミー氏の戦後はかなりユニークだ。彼は長女が4歳、次女が2歳の頃から、24年間養鶏の仕事に携わっている。

 チェリー氏の家族の写真や情報が映し出されたあと、ミー氏は現在の自分の状況を打ち明けた。2人の娘は大学を卒業し働いている。「末娘はベトナム航空で働いていて、昨年アトランタに行きました。ベトナム航空がアメリカへの直行便を就航したんですよ」。

 2人の元パイロットは会場で初めて握手を交わし、彼らは「過去はしまって置こう」と繰り返した。

 「ベトナムはアメリカに勝ったが、あの戦闘で私はあなたに負けた」とミー氏は言った。再会のとき、チェリー氏は彼やミー氏の家族に触れられると、涙を流した。ミー氏はチェリー氏と彼の友人を家に招いてハノイを案内すると約束し、またチェリー氏はアメリカにミー氏を招待すると約束した。

 2人は今日、友人になった。

(Thanh Nien)

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