ハノイで開かれた第1回医療経済会議で、保健省治療局元局長リー・ゴック・キン氏は、53%の病人が、金銭的な負担により治療を受けられないと述べた。2000?2010年における貧困者の健康管理状況評価事業での国家医療調査結果から、貧困者は年2.9回しか治療に行けないことが明らかになっている。経済的な余裕がある人は同4.7回。
国会社会問題委員会のグエン・ヴァン・ティエン副主任によると、全国の医療経費はGDPの6.4%ほどに過ぎず、1人あたり約100万ドン(約53ドル)に相当する。一方国民は常に、高騰する医薬品、先進国とは相反する高い医療サービス費といった困難に直面している。
医療分野の統計によると、省の病院で入院サービスを利用している貧困者は23%、経済的余裕がある患者では51%になる。中央級の病院では、貧困者は3.9%しか受入れられておらず、大半が下級の病院では治療できない難病のためである。
なお在ベトナム世界保健機関(WHO)の専門家グエン・ティ・キム・フォン氏によると2008年、医療費の負担により、約3.7%の世帯が貧困化している。